Project 02

コアバリュー開発プロジェクト

社内リソースと市場を有機的に結び
次世代の技術とサービスを追求

社内に生まれた技術シーズの芽吹きを助け、社内外のニーズやサービスと結び、やがて大木となり得る若木に育てる。それが「コアバリュー開発室」だ。立上げメンバーの片翼としてモアソンジャパンの次のステップに挑むホープ、髙木が、その取り組みと夢を語る。

コアバリュー開発室 髙木 良平

新たなモアソンジャパンの価値を築く

モアソンジャパンには、4つの大きな事業の柱に加えて、新事業の開発を専門とする組織がある。平成29年に発足した、「コアバリュー開発室」だ。専属メンバーは2名と小所帯だが、主要4事業部と同等の位置付けであり、独自の目標と権限の下で活動できる組織となっている。そのミッションは、名前の通りモアソンジャパンの新しい企業価値となる、技術やサービスを開発すること。そのため比較的若手の技術者から意欲あるメンバーが選ばれており、従来のやり方にとらわれない、身ごなしの軽さを特徴とする。
立上げメンバーのひとりとして室長の片腕を務めてきた髙木は、コアバリュー開発室発足までは、主に客先常駐で開発業務に勤しんできたエンジニアだ。入社直後にリーマンショックを経験し、景気の波に揺られる現場を経験。客先でメーカーの仕事に触れていたこともあり、自前の製品・サービスを展開している企業の強さを肌で感じてきた。そこで自発的に新規事業のアイデアを練っては、やはり社内で自発的に行われていた新製品開発プロジェクトに発表してきたという。
その取り組みを通じて分かったのは、モアソンジャパンにはそのままではビジネスにはならないけれど、きちんとスキームを組んで取り組んでいけば日の目を見そうな技術シーズがいくつもあるということです
そもそも、現在ブロードキャスト事業部として一部門を構えている放送局向けシステムや、ソリューション事業部の中核サービスとなっているPLMソリューションなども、そのルーツはひとつのプロジェクト。時間をかけて進化と深化を繰り返しながら、大きなビジネスに発展してきたものだ。
ただ、かつてはITそのものが社会に浸透していく途上だったため、お客様と二人三脚で開発を行い、お客様のビジネスの発展と歩調を合わせて技術を積み重ねていくことが可能だったが、現代では状況は大きく異なる。ITはイノベーションの代名詞となり、市場のニーズを一歩も二歩も先取りしたサービスを展開した先駆者だけが、勝利者となれる時代なのだ。
これまで勉強会で『いいね』と思うテーマがあっても、人手がなかったり予算がなかったりでスピードに乗れず、やがて陳腐化してしまうという悔しい経験もありました。『コアバリュー開発室』は、まさにそういったこれまでの無念の思いを晴らし、当社が新たなステージを目指すための組織なんです

次世代の技術とサービスを、3つの軸で追求

経営戦略だけでなく、社員の思いも背景に発足したコアバリュー開発室。初年度ということもあって会社側からは明確な目標は示されていないが、髙木たちの士気は高い。
コアバリュー開発室では、当社の新たな事業を育てるために3つのミッションを設定しました。『コラボレーション推進』、『スキル転換推進』そして『新規事業推進』です
コラボレーション推進とは、社内の各事業部が保有する技術を組み合わせて新たな提案を行ったり、他社のサービスと組み合わせることで新市場を開拓するなど、保有技術の応用可能性を追求する取り組みだ。ここでは4事業部を俯瞰し、フットワーク良く社内外を結ぶことができるコアバリュー開発室の機動力が生かされている。
また、AIやIoTの活用が本格化する第4次産業革命(Industrial 4.0)の到来に備え、技術者の「スキル転換」に着手。まずは社内でのAI研究を進め、来たるべき時代に求められる技術者の育成に向けて、足がかりを構築する予定だ。
 
そして、中でも現在髙木が力を入れているのが、新規事業推進だ。
まず手掛けたのは社内のシーズをなるべくスムーズに共有できる仕組みづくり。いくらフットワークが軽い組織とはいえ、私たちが毎日各事業部にヒアリングして回るのは難しい。そこで簡便なWebフォームを通じて、社内から企画を収集すると同時に、それを全員で共有できる仕組みを整えたのです
こうして集められた企画を吟味し、その将来性を見極めるために市場や業界の情報収集を行うのもコアバリュー開発室の役割だ。メディアなどを通じた調査はもちろん、必要とあらば顧客の候補となる企業へのヒアリングも行い、事業企画への昇華を支援する。
ベースになる技術があって、幅広い顧客とのリレーションもある。そんな当社の強みを生かすためには、実際に小規模ながらコンセプトの伝わるプロトタイプを作って見込み客にデモを行い、失敗と学習を繰り返しながらビッグビジネスに育てる『リーン・スタートアップ方式』がベストです。これまでは、こうしたトライアルになかなか人員も予算も割けませんでしたが、私たちが企画のまとめや社内稟議、そしていずれはマーケティングなどのサポートを行うことで、スピード感ある事業開発を行っていけると考えています
先日、新規事業へのアプローチの第一手として、LPWA通信方式の研究から発展した「迷子防止&発見ツール」のプロトタイプが完成した。テーマパーク内での子連れ客に安心を提供できるほか、お年寄りの散歩を補助するツールとしてなど、さまざまな応用が見込まれている。また、営業面ではモアソンジャパンがこれまで無縁だったレジャー施設や介護業界にアプローチするツールとしても期待されており、製品化への道はまだ遠いものの、髙木は確かな手応えを感じている。
会社からは『種まき期間』の猶予を認めてもらっていますが、あくまでも私たちの成果は利益であって、努力や過程ではありません。コアバリュー推進室が潤滑油となって、社内の開発スピードやお客様への提案力をさらに高めていけるよう、できることは何でも挑戦していきたいですね